- この記事でわかること
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- ドライアイに市販の目薬が良くない理由
- 間違った対策を続けていると視力低下を招く
- 正しいドライアイ対策
ドライアイは市販目薬で悪化する
ドライアイの人が独自の判断で市販の目薬を使用すると、目に悪影響になることがあります。
目の乾きを潤すつもりで使っているのに、逆効果となってしまうことも。

なぜ悪化するのか理由を5つ挙げます
涙が洗い流される
涙の水分を補おうと市販の目薬を頻繁に差していると、本来の涙や油層、保湿成分も流されてしまうのです。
特にドライアイだとすぐ目が乾くので何度も目薬を差しますよね。
差す回数が多いほど涙の成分が失われて、さらに乾燥を招く悪循環となってしまいます。
- 市販目薬の役目とは?
- 市販目薬は目の洗浄や目に薬の成分を与えるだけなので、目の潤いを保持するものではありません。
最近では目の爽快感が増す目薬が多く、それがクセになって何度も差している方が多いですよね。
その行為がドライアイを悪化させています。
血管収縮剤
市販の目薬には血管収縮剤が含まれていることが多くあります。
これは、目を使い過ぎて充血したときに太くなった血管を細くして元通りにする成分です。

充血には適度な血管収縮剤が必要です
しかしドライアイの場合は血管収縮剤で血管が細くなり酸素や栄養が運ばれにくくなり、さらに涙の分泌機能が低下してしまいます。
血の巡りが悪くなると古い涙が排出しずらくなり、ドライアイの目に細菌感染や炎症を起こすきっかけになりかねません。
思わぬ眼病を引き起こし、視力低下に繋がることもあります。
防腐剤
市販の目薬には防腐剤が多く含まれます。目薬の使用期限を長くするために配合されています。

眼科で処方される目薬には防腐剤は最小限にしか含まれません。
防腐剤の中には目の粘膜にダメージを与えてドライアイを悪化させてしまう成分もあります。
- 防腐剤の悪影響とは
- ドライアイの目に防腐剤が付着すると洗い流すのが困難になり、長く居座ることで角膜や結膜に炎症を起こすことがあるのです。
何度も使用することで角膜に害が及び、視力が低下する場合もあります。
耐性ができる
市販の目薬の用法を守らずに何度も使用していると、目は常に潤っていると勘違いしてしまいます。
すると涙を分泌しなくても潤いが保たれると思い込んで涙を作らなくなってしまうのです。

涙の仕事を目薬に取られてしまった状態です
根本的に涙が分泌されないと、ドライアイはさらに深刻な状態に陥ってしまいますね。
一生目薬を手放せない状態になる前に眼科で処置してもらいましょう。
市販の目薬と眼科の点眼薬の違い
ムチン
乾燥しない潤った目のためには涙の膜に含まれるムチンが必要です。
しかし市販の目薬にムチンは含まれず、眼科で処方された目薬にのみ含まれます。
- 涙の膜
- 涙の膜は、油層・水層・ムチン層があり角膜を守ります。ムチンの優れた粘性質と保水力で目に水分を留めています。
市販の目薬ではムチンが含まれないので、人口涙液やヒアルロン酸などの成分が入っているもので補うしかありません。

でも添加物や防腐剤が気になります。
やはり目に元々あるムチンの成分を取り入れたいですよね。
- ムチンの効果
- 瞬きのたびに水分と一緒に目全体に広がるムチン。タンパク質の吸収を促進して疲労回復や免疫力向上の効果もあるのです。
眼科で処方された目薬にしか入っていないムチンは、ドライアイ改善に大きな影響をもたらします。
塩化ベンザルコニウム
市販の目薬には、眼科で処方される目薬の数倍量の塩化ベンザルコニウムが含まれます。
これは防腐剤のことです。
- ドライアイに悪影響
- 塩化ベンザルコニウムは目の表面を傷つけたり、コンタクトの上から点眼するとドライアイが悪化したりします。
眼科で処方された目薬にも塩化ベンザルコニウムは含まれていますが、ごくわずかの最低限の量です。
市販の目薬は使用期限を長持ちさせるために数倍も入っているのですね。

目に合わないと充血や痒みが起きる場合もあります
ドライアイを治すためには市販の目薬ではなく、眼科で処方された目薬を使用しましょう。
間違ったドライアイ対策を続ける危険性
独自の判断で市販の目薬を使用し続けると、ドライアイの悪化だけでなく角膜の傷を増やしたり細菌に感染しやすい環境を作ったりします。
そのまま放っておくと視力低下や、角膜上皮剥離などの恐ろしい病気に繋がる可能性もあるのです。
正しいドライアイ対策
パソコン作業をするときはこまめに休憩を取り、エアコンの空調調整や温度調整を適切にして環境の改善に取り組みましょう。
またドライアイは様々な症状があるので眼科医でないと正しい判断や処置ができません。
早めに眼科へ行き、早期治療と定期的な通院でドライアイの治療を進めてください。